2024/05/13
118:名無し:16/01/18(月) 21:39:57 ID:irv私は身体の成長が人より早く、中学に入る前には160cmに届いていたし、生理が来たのも早かった。今では珍しくもないことだけど当時は学年に一人二人いればいいほうだった。
人よりも早く大人びてきた私の身体を見て、両親は「色気だけは一丁前について」と毒づいた。
中学に入るころ、親戚の男に○された。親が手引きした。
食ってかかった私に母親は「どうせ処女でもないんだから大げさな」とまるで話が通じなかった。
初体験がソレで、そのころから私は非行に走りはじめた。
非行に走るグループと行動するようになり、隣の大きな街に出て夜遊びに夢中になった。
捨て鉢になって複数の男と関係を持つようにもなった。
家にいても居場所はなく、最初から「中学を卒業したら働け」と言われていた私に勉学に身が入るわけもなく、遊び呆ける日々を過ごしていた。
そんな私を唯一心配してくれたのも弟だった。
刹那的に過ごす姉を何度も諌めようとしてくれたが、そのころにはあの両親に関わるすべてが憎くてたまらず、弟の気遣いや言葉のすべてが「上から目線の施し」に思えてならなかった。
弟からカツアゲのようなことまでした。
キチガイの両親と姉を持って、弟は何を考えたんだろう。
私が中卒と同時に家を出てその後も仕事を転々としながら遊び呆けていたころ、弟は自○した。まだ十五歳だった。
家と連絡を絶っていた私にその知らせはなく、偶然街で弟の友人だった子に会って、その子から訃報を聞かされるまで私は何も知らなかった。
その時に聞いた。
弟は何度も家のことで友人たちに相談していたことを。
そのなかには非行に走った挙句、半ば家出のような形で家を出て行った姉のことも含まれていて、自○を選ぶ直前まで私のことを気にしていたと聞かされた。
街中で連れ立って歩く家族や、同じ学校に通う兄弟を見るたびに「何で俺たちはあんな風になれなかったんだろう」って言ったって。
ショックだった。
それまでの自分は、「自分カワイソウ」に浸っていて弟のことを考えたことなんか一度もなかった。
弟とどんな会話をしたか思い出そうとして、思い出せない自分に気づいた。
思い出せるのは「姉ちゃん、姉ちゃん」って懐いてくる弟を邪険にしている自分か、非行に走った私を何度も諌めようとする弟に「施しするのは気持ちいいか」と僻み根性に凝り固まった自分ばかりだった。
弟がどんな表情をしていたのか思い出せなかった。まともに弟を見ようとしてこなかったから、いつもどんな顔で私に声をかけてきたのかわからなかった。
最低な姉だなと思う。
こんな姉ちゃんでごめんって泣いた。
でも私はそんな弟に線香すらあげられなかった。
弟の友人と別れてすぐに家に向かったけど、私を見るなり親に庭用のホースで水を撒いて追い払われた。
「お前が殺した、疫病神」って罵られて、そのとおりだと思った。
私があの弟を殺したんだ。
そう思いながら住んでいた下宿先に戻って、それから一月くらいどうやって過ごしていたのかあまり覚えていない。
続きます…