2024/05/13
760:sage:16/02/19(金) 12:39:00 ID:KfT家の外に出て気付いた。
両親と妹が乗って行ってしまったので、家の車がない。
ただ、運のいいことに、そこにはレンタカーがあった。
妹が借りて、友人数人と深夜発でボードに行く為に借りたレンタカーだった。
鍵は玄関で発見。
背に腹は代えられないので、勝手に借りて病院に向かった。
病院を目的地にしようにも、触ったことのないメーカーのカーナビ。
ナビの操作は諦めた。
どんどん酷くなる陣痛に耐えながら病院に向かうも
道を間違えたり、右折したいところで車線変更ができなかったりで病院に近づけない。
片側一車線の国道を走って赤信号で止まった時、お股に違和感を感じた。
頭が半分出てた。
こりゃやばいと思って、諦めて再度ブレーキを引いた。
シートを倒して後ろ向きになり、四つん這いの姿勢になり
いきんでみたらビリっと破れた感覚があって、
私は断末魔の叫びを上げた。
次の瞬間、頭が全部出た。
血だらけだし汗だくだし、地獄絵図だったと思う。
頭は出たけど、どうしよう?
引張ってくれる人がいない。
自分で引張り出すしかないのか?
と頭を整理していると、クラクションがビービー鳴ってるのに気付いた。
私は完全に通行を止めていた。
次の瞬間、運転席の窓をノックする人がいた。
「信号青になってんのに何で動かんのやゴルァ!」
「おい!よお!聞いてんのか?」
運転席の窓が開けられなかったので
手の届く範囲にある、運転席の後ろの席の窓を開けるボタンを押した
絵に描いたようなチンピラ風の男性が睨んできたので
「出産中です。動けません。」と告げて窓を閉めた。
続きます…